教室の棋譜 (24) 終盤戦
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教室の棋譜(24) 終盤戦
下手 K.A 四段格 対 上手 仲六郷
前回終了図(上手4七歩成まで)
少し前の上手5三銀が、ほぼ決め手と言えます。
その前に、下手の工夫はあったと思いますが、6二角成に期待しすぎた感じがします。
下手6五桂上手4四銀 5五歩3六歩 5四歩3七歩成 2六飛5二歩
5三歩成同歩 5四歩同金 5六金4三桂まで下図
下手、上手王の攻めるポイントが難しい局面です。
本譜は6五桂と、5三から強引に行きました。
他には、1五歩(同歩なら1三歩と駒の少ない方から攻める)または7四馬(入玉含みで広く指す)。
いずれにしても、下手苦しい局面と言えます。
とは言うものの、5筋にと金など作られるとうるさくなります。
上手も慎重に、下手の指し手を殺していきます。
下手4五歩上手3五銀右 2九飛4六と 4四銀同銀 同歩5六と
4三歩成同王まで下図
下手4五歩には、上手同銀左が良いと思いますが、対局中はと金の活用を急ぎました。
将棋は、精神状態との闘い(自分との闘い)でもあります。
それは、もう勝った(終わった)と言う「楽観」と、勝ちなのだから小さな失敗も許されない、と言う「悲観」の中のある慎重さです。
この両天秤は振り子のように動き、なかなか止まることができません。
何がそうさせているのか言いますと、それは「勝負」だと思います。
勝負こそが、ひとの意識を過剰にします。
勝負とは関係のないところで将棋を指すことの意識は、「勉強」です。
将棋を勉強と意識すれば、おのずと勝負感は薄れます。
棋力向上と勝負は違うところにあります。
インプット(教わる)でも、アウトプット(教える)でも同じことです。
下手5九飛上手4五銀 5三桂成同金上 同馬同金 3五金4四銀
4五金同銀 3五銀6四桂以下上手勝ち。
下図
私は、下手の5九飛車で考え込みました。
何でも良いと思いますが、余計な心配(悲観)だと思います。
結果4五銀(分かっていながら)と、やや疑問手を指してしまいます。
上図上手6四桂は詰めろで、内容的には終わっています。
しかし私は、6四桂は確かに寄せの拠点になるとは思っていましたが、5六飛車を受けた手の方に意識がありました。
ですから、ここからやや内容の無い指し手が続きますので、カットします。
教室の棋譜(24)終わり。
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~今日の一言~
教室としての難しさは、今にして始まったことではありません。
今までもそうだし、続ける限り、終わりまで悩むことだと思います。