児童劇と富士山と青春!(その24)


~雑色駅前将棋サロンホーム~

ー現実の中にある奇跡ー

二日が過ぎた。
朝、長岡は四階事務所に挨拶しに行くと、津田さんは笑顔を見せて、「体調大丈夫?・・・・今日から仕事出来るの?」と聞いた。
「今日が僕の第一日目です」
津田は頷いた。
「それじゃ、今から甲府市に行ってもらうわ。話は浦ちゃんから聞いたわよ。村上さんや山野さんとも話したけど、やはり今からだとテレビCMくらいしか考えられないわ。その後ぬいぐるみ着て、割引券やパンフ配ったりして波状効果を狙うのはどうかしら?」
「テレビCMの後に、街に出てもう一度宣伝する。・・・・効果ありそうですね。分かりました。テレビ局との話がまとまったら、また電話します」
長岡には、テレビCMに対して一つの案があった。今度の公演ではなく、劇団やまびこ自身を売り込むのである。ぬいぐるみ人形劇の白雪姫では、どんなにCM流しても、効果は薄いと思った。
山梨放送局の受付に行き、劇団のCMスポットの事でお願いすると、一階奥にある喫茶店のようなロビーで待つように言われた。暫くするとネクタイ姿の若い男性が現れ、名刺を差し出した。営業部の鈴木と書いてある。話を進めていく中、長岡はあまり例のない、テレビCMの企画を持ち出した。
CMは基本15秒単位になり、それを四倍の一分にした。児童向けなので、午前九時、十一時、午後四時の時間帯を選んだ。三日間で八十万、ローカルの昼間の時間帯なら妥当な金額だと判断した。早速、津田さんに電話報告した。
テレビ局を出た長岡は、甲府市の商工会に向かった。担当者に山梨放送局とのタイアップが出来上がっている事を話すと、直ぐにぬいぐるみイベントを三月十七日と十八日に、商店街広場で企画することを決めた。春先でのタイミングが良かったのだと思う。
そして二月も後半に入ると、劇団やまびこは全体会議を行い、残り四週間の稽古、作業、CM撮影、イベントなどのスケジュール調整をした。稽古や作業は順調に進んだが、CM撮影となると、ここにいるメンバーでは経験無く、どんな物をイメージCMとして創るのか分からない。とりあえず山野を中心に、ダンス中心の、四人のプロフィール紹介が妥当か?という結論になった。
翌日から手探り状態の中で、イベント用ダンス稽古も始まった。大鏡を正面に山野、向かい合って三人が立ち並ぶ。後方に音響機材、山本が座る。左隣に演出の村上、右は舞台監督の浦部と営業の長岡が見守った。
山野は、「何も考えずに自分の感性で動いてね。山本君、音楽スタート!」と指を振った。
山本がMDをスタートさせると、激しいロック調の音楽が流れ出した。島田、木村、仲田は思い思いの動きを見せる。
山野はダンス講師として、今までジャズダンスが中心だったので、イメージCMとなると、それだけではありふれてしまうと思い、三人の個性や特徴を何とか生かすことは出来ないかと考えた。
まずはロックで力強く踊り、次はディスコ調でスピーディに、サンバの曲ではリズミカルに、次の民謡では?さすがに踊りづらそうである。その後はレゲェ、歌謡曲、ラジオ体操、工事現場の騒音、朝の新宿駅など、次から次へと違った音を流すが、とても踊れるとは思えない。島田は、どんな曲や雑音にも何とか形がある。木村は踊れる曲は踊れるが、意味のない雑音には何もイメージがわかないと言った。仲田は山野が教えたジャズダンス以外は動けない。山野自身も、イメージとなると自信が持てない。得意のジャズダンス以外は思うようにならなかった。
長岡は、山本にMDをストップさせた。
「山野さん、やはり他の劇団がやらないような、やまびこ独自のイメージが欲しい。何とかならないかなあ」
山野は肩で息をし、汗を流し赤く火照った顔で振り返った。少しムッとして、
「観れば分かるでしょう。何を、どうしようかと考える方がおかしいわ。これじゃ何やってんのか分からない」と怪訝な表情をした。
稽古場は一瞬静まり返った。
「CMはこの四人で出演するけれど、名前も欲しいね、四人の。例えば聖闘士4(セイント4)は駄目?」と長岡は、まったく違う話をした。
皆ビックリして長岡を見た。隣にいる浦部が、
「そんな名前使うと、著作権に引っかかるよ」
と忠告するが、長岡は自信を持って、
「そこまで全国的には売れないよ。甲府市内だけでも分からないし、今では無い名前だ。でも、一度聞けば忘れない名前でもある」
「もし、万が一売れたら?」と山野が聞くと、
「売れたら売れたでいいよ。名前変えるし、お金も入るんだから、その時の問題だと思う」
と答えた。村上も同調するように、
「まあ、名前は良いと思うよ聖闘士4で。それより先にイメージCM、いや、聖闘士4の売り方を考える方が大事だよ。時間も無いし、踊り方も大事だがインパクトが欲しいね」
何となく、うやむやに名前が決まってしまった。
浦部は横目で長岡を見て、劇団やまびこと命名したときと同じだと思い、不貞腐れて口を尖らせた。
村上は話を進めて、
「とにかく一分間あるのだから、一人10秒づつ創って、残りの20秒は全員同じ振り付けにしたら?」
一つの考え方であるが、他に特別な発想も無い。

続く。


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~今日の一言~

運とは?
物事が好転するには、何かしらのキッカケというものがある。
それは、長岡君自身が動かしたようにも思える。
それは何だったんだろうか?
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どんなに心の奥で感謝していても
言葉や態度で表さないと伝わらない

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