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児童劇と富士山と青春!(その27)


~雑色駅前将棋サロンホーム~

ー現実の中にある奇跡ー その4

応接室に入りソファーに座ると、銀色に輝く富士山の額縁が目に入った。
「津田さん。先日、この富士山と同じ光景観ました。銀色に輝く富士山・・・・」
「へえ~本当。それはラッキーね」
「局長も、この光景を撮るために何回も富士の麓に行かれたのでは?」
津田は目を細めて、富士山の画像を眺めた。
「違うのよ。局長に写真の趣味はないわ。別に富士山が好きな訳でもないのよ。・・・・でも、今度の公演成功するかもね。・・・・芸術劇場も二十年になるけれど、決して楽してここまで大きくなった訳じゃないわ。十年目くらいまでは本当に大変だったそうよ。今考えると、とても信じられないことだけど。・・・・その頃局長は西日本担当の営業だったの。出張が多く、国分寺に帰って来るときは、いつも東名高速から河口湖を周り、中央高速に乗って帰って来てたのよアハハハハ~、遠回りね。富士山が好きなわけじゃないけれど、信じたかったのよ。日本一の山を・・・・。まあ、日本人なら誰でも思うことだけど。そして十年目で初めて観た光景が、銀色に輝く富士山だったの。たまたま持っていたカメラで撮った光景がこの写真だった・・・・。その後の芸術劇場の発展ぶりは、長岡さんも知っているでしょう」
長岡は真摯に話を聞いていた。
「だから、この富士山は芸術劇場の七福神だと、皆言っているわ」
長岡は、心持ち視線を下げて、
「自分は今回、随分苦労していると思っているけれど、たかだか二カ月にも満たないことだった。十年かあ~、十年は長いですね。だから僕があれほど焦っていた時も、津田さんは冷静に判断できるのですね」
「う~ん、それとこれとは違うけど、仕事だから。プロとアマチュアの違いかしらハハハハ」
「プロとアマチュアですか?意外と厳しいなあ~」
「ハハハハ冗談よ冗談。打ち合わせ、始めましょう」
翌日、甲府駅からつながる商店街、中ほどにイベント広場があり、小さなステージが作られた。
「劇団やまびこ所属聖闘士4ステージ+白雪姫と七人の小人三月十九日(土)県民文化ホール公演プレステージ」と大きな看板が掲げられた。客席は折りたたみ椅子で百席くらいだが、立ち見の余裕があり、三百人は観覧出来るように設置してある。勿論無料だ。
山本が運転する浦部のハイエースで、津田と聖闘士4のメンバーは、三時間前の午前十時に到着した。役者は控室に行った。山本は音響機材の設置、津田は迎えてくれた商工会の人たちに挨拶を済ませると、打ち合わせに入った。
「晴れませんでしたが、雨の心配はなさそうなので安心しました」
「今日、明日は降りませんよ、大丈夫です。・・・・それで明日の三回目、五時からの部に山梨放送局が紹介番組の一つにと、五分間の生放送、したいと申し出ています。宜しいでしょうか?前日だし、効果あるCMになりますよ」と教えてくれた。
「それは嬉しいことです。ぜひお願い致します」津田は即答した。
日吉の倉庫では、朝の六時まで作業して、その後プレハブ建ての中で仮眠していた二人。
「浦部、今何時だ?」
「ん。え~とえ~と、十二時だな」
「そろそろ始めなくていいのか?」
「そうだな、そろそろ始めるとするか・・・・。一回目は一時からだっけ、イベント。大丈夫かなあ~、みんな」
「大丈夫だよ。何にも難しいことはないよ。津田さんや山野さんいるし、皆そのために稽古してきたんだから」
「そうだね・・・・、皆プロだもの。僕らは僕らの仕事すればいい訳だ」
一時が近づくと、甲府のイベント会場では、そろそろ一回目のステージが始まろうとしていた。
津田は関係者専用の席に、商工会の人たちと並んで座っている。客席を見回すと、子供を連れた親子が三組と、小学生三、四年くらいの女の子三人の九人しかいない。商店街の歩道もまばらで、観るという雰囲気はなかった。
津田が心配そうな顔していると、隣に座る商工会の人は、
「まあ、一回目は時間も時間ですから。無料ですし、始まれば直ぐに人は集まりますよ。いつもそうなんです」と言った。
曇り空の中、赤い作業灯が上から四台と下から六台、舞台を照らしているが効果は薄い。少し暗い感じのする中で、山本は司会者に、「それじゃ、お願いします」と言われ、MDのスタートを押した。その声は津田にも聞こえた。
オープニングは、プリティウーマン/ロイ・オービソンで始まった。リズミカルな曲と共に聖闘士4が、白を基調とした爽やかな衣装で登場した。軽やかな動きにスピードもあり、曲に乗りながら盛り上げる。さすがプロの動きだ。一曲目が終わり、二局目も同じような女性シンガーのポップスで、ヘブン・イズ・ア・プレイス・オン・アース/ベリンダ・カーライル。この曲とダンスはCMにも使われている。観ている人も、何となく馴染みのあるノリで観ている。二曲が終わるとパラパラと拍手が聞こえた。客席も三十人ほどに増えている。歩道にも十人くらいの人たちが立ち止まって観ている。
津田には、山本君や慶子たちの緊張感もひしひしと感じ取れた。
そういえばイベントとはいえ、このメンバーでの初舞台である。一般の人たちの視線や感情なども気になるところだと思う。
そういったことが人を成長させ、演技(芸術)を向上させるものだと知っていた。

続く。


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