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芸術論と技術 3


話は続きます。クロード・モネ、作品も多く残していますし、印象派の大御所のイメージがあります。とりあえずモネ自身の人生観は置いておきます。モネの作考に、私がハッと気づいたことに「連作」がありました。
代表作は「積みわら」で、同じ積みわらを季節や時間、または角度を変えてえ30点以上あるそうです。前回も書きましたが「日傘をさす女性」や「ラ・グルヌイエール」も連作としてあります。連作と言ってもそれが写真だったら、モチーフを動かして何枚も連写すれば同じです。
絵画でも簡単な話ではあるが、気づきにくい発想です。それを文章で表したらどうなるのでしょう。難しそうに感じるし、結果面白くも何ともないかも知れません。何も革新的でもないかも知れません。
それを実験と言います。

私自身、西洋美術史を少しづつ勉強している訳ですが、絵画の価値観成るものはなかなか分からないものです。
先日の国立西洋美術館で、モダン・ウーマン展も開催中でした。そこで美大生だと思いますが、若い女性が一つの作品の前で、盛んに人物画を下書きしている姿を見ました。
小さなメモ用紙に、絵画と同じような角度で素早く描いています。チラッとメモの下書きが見えましたが、何だか物凄く上手い筆使いに見えました。
絵画の勉強中なのか、している技術が分かります。あまりにも絵画の近くで描いているので、美術館のスタッフに制止される場面もありました。
単純に私の素人考えでは、有名な画家作品の模写なら、一般に出回っている写真でも良さそうに思いますが、そこそこ技術のある人は、本物でなければ、素人では見えない部分もあるのだろうと思った。
そこそことは、将棋に対する自分のことで見れば、「分かる人にしか分からない。技術が無ければ理解出来ない」ことはたくさんあります。
絵画にも同じことが言えると思います。見えない自分に何だか寂しい気持ちもありますが、新しい世界への期待感も沸いて来ます。

モネの睡蓮やゴッホのアルルの寝室、複製画や写真画も販売されていました。写真画(こうとは言わないのかな?)などは額縁の方が値段が高いのが面白いところです。
複製画は、同じくらいの大きさなら十万円あたりが相場のようです。何度も書きますが印象派の有名な作品ならば、ほとんどが十億円以上と成ります。
同じ作品でも価値の違いはどこにあるのでしょう?複製画の技術は巧みなもので、プロでも見分けがつかない作品も多いそうです。
価値の判断基準の難しいところは何処にあるのでしょうか?同じものでも違うもの?希少価値の価格?描いた人自身の価値?

調べると(簡単に検索出来るところに今時代の特徴がある)印象派のルーツはバルビゾン派(コロー、ドービニー、ミレー)レアリスム(ブーダン、クールベ、マネ)からの流れがあるそうです。
印象派はピサロを中心(モネ、ルノワール、ドガ、シスレー)に、八回の個展から成るものでした。そして写実主義が一つの特徴にあるそうです。
写実主義とは、人でも物でも風景でも自然な形(観たまま)を捕らえたものだそうです。ある意味普通(画家それぞれの個性や価値基準の違いはあります)とも思えます。それまでは宗教的な作品が価値判断だったそうです。
ブルジョワ階級(パリの風俗)は、良き時代のパリを表現したものだと思います。決して特権階級だけを描いたものではないと思います。
ポスト印象派(セザンヌ、ゴッホ、ゴーガン)は、印象派の次と言う意味で、八回の個展を終えた印象派の次に出て来たメンバーだそうです。
バルビゾン派~ポスト印象派の歴史は1820年代~90年代くらいまでで、フランス国内での美術革命がほとんどを指します。
何だか話も世界もそれほど広くないところでの出来事だったのでしょうか?絵画など世界どこでも誰でも描けるものですが、価値を認められた絵画は、意外と狭い世界での話だった。と言うことですかね。いやいや、それも私の乏しい知識ではないのかと思います。
モネとゴッホに話を戻します。
ゴッホは、27歳の時にブリュッセルの美術学校に通うが、ほとんど独学だそうである。画家としては遅い出発でも、何かしらの経験はあったのだと思います。
それから亡くなるまで、十年ほどの画家生活で900点もの作品を完成させる。生前売れたのは一枚だけ、今の日本円にすれば二万円位だそうです。
ゴッホの絵画としての技術は、本当に百億円の値が付くほどあるのでしょうか?損保ジャパン日本興和の買い付けた「五十三億円のひまわり」は妥当なものだったのか?
ゴッホの絵画は確かに個性があり、明らかに他の画家との一線はある。それは、素人目にもゴッホの絵画は誰でも分かる、と言うことだと思う。
そして中途半端なものではなく、完成された作品に大きな意味を持つと思う。
あの時代、ポスト印象派としての存在やテオとの手紙や数奇な人生。それらも一部として、価値に有るのだとも思う。
でもどうして何百億の価値、と成ると?マークと成る。

答えは簡単なところにあるもので、それは買う人がいるからです。価値を認めている人が多くいるから、オークションとはそう言ったものである。
頭が良いのか悪いのか分かりません。金持ちとはそんな人種となり、自分とは違った世界の存在でしかありません。

一枚十万円の複製画でも十枚ぐらい集め、六畳の部屋いっぱいにしたいと思うこともあります。それぐらいの夢ならば現実的に持てそうです。
私は、頭が良いのか悪いのか分かりません。私とはそんな人種であり、普通の感覚では無いのかも知れません。

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